kaetimachi
1941年の創業以来、那古野の街で長く愛されてきた麺処「浅田屋」を、複数テナントが入居する商店群「kaetimachi(替地町)」にリノベーションした計画。
kaetimachi周辺では駐車場が増え、あるまとまった敷地になるとマンションが計画され、那古野エリアが持つ「街の奥行き」が失われつつあると感じた。そこで、kaetimachiでは、道路舗装と合わせたアスファルト仕上げの敷地内通路を引き込み、その先に共用広場を設けることで、このまちに微かに残る界隈性を引き継ぐことを考えた。
既存建物(「浅田屋」)は母屋と離れから構成され、このエリアでは比較的規模の大きな店舗で、1階に製麺所、2階に宴会場を有していた。
周辺店舗の規模感から1棟貸しとするには家賃が現実的ではなかったこと、母屋と離れをつなぐ渡り廊下が老朽化していたこと、遵法性を担保することを考慮して、母屋と離れの1階と2階を別々に貸し出すことを考えた。
その結果、母屋1階に飲食店、母屋2階にシェアオフィス、離れ1階に「浅田屋」の娘さんが引き継ぐ「あさだ屋」、離れ2階に店舗が入居する商店群として再生することになった。
ファサードは老朽化した看板や配線類を撤去するにとどめ、長く愛されてきた「浅田屋」の面影をこのまちに残すことを考えた。
kaetimachi(studio36:企画サポート)
- 設計
studio36
- 施工
アイシン開発株式会社
- CI/VI
KERUN DESIGN OFFICE
- 写真
ZERO STUDIO & IMGP