公園の中に出現させた2日間限定のイタリアンレストランの計画。

事務所近くの籠田公園にある屋外ステージは、四方に開かれていて、かつ、大屋根で直射日光が穏やかに遮られているので、屋外なのに屋内のような安心感もあり心地よい。

そのステージを眺めがら、ふと「ここでワインと一緒にイタリアンのフルコースが楽しめたらいいな」と思い、知り合いのイタリアンレストランのオーナーにこの妄想を話したら面白がってくれたのがきっかけで実現したプロジェクト。

臨時営業許可を取得するための厨房（＝木のボックス）を設置し、大きなテーブルは天板のみ持ち込み、あとのテーブル脚と椅子は籠田公園に常設されているもの使用することで公園の日常の延長にこのレストランを位置付けたいと考えた。また、額縁と大きな木枠を吊ることで四方に開かれた状態を保ちつつ緩やかに仕切ることでレストランとしての空間のまとまりを作ろうと考えた。

風に揺れる木々を眺めながら、日差しに照らされる青々とした芝生の上で遊ぶ子供たちの声を聞きながら、シェフが調理する姿を眺めながら、そよ風を肌で感じながら、大きなテーブルをみんなで囲って午後のひと時を楽しむ。

こんな光景がこの街の日常になってほしいなと密かに思っている。

設計

studio36

施工

MUSÉ creators office inc.

植栽

ヤマドリ植物造形部

料理

KISAKU

写真

Asuto Noda

※4,10枚目はMUSÉ creators office inc.